住宅ローンの借り換え、本当にトクするの?金利だけで判断するのは危険です

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住宅ローンの借り換え、本当にトクするの?金利だけで判断するのは危険です

「変動金利がまた上がるって聞いた。うちの住宅ローン、借り換えしたほうがいいのかな……」

最近、こんな声をよく耳にするようになりました。2026年に入ってからも住宅ローン金利の上昇が続いていて、すでにローンを組んでいるご家庭では「今すぐ動かなきゃ」と焦っている方も多いのではないでしょうか。

でも、ちょっと待ってください。

不動産業界に10年いた私が正直にお伝えすると、借り換えは「金利差」だけで判断すると損をすることがあります。借り換えには、意外と多くの費用がかかります。その費用も含めてトータルで計算してはじめて、「本当に得かどうか」がわかるのです。

この記事では、借り換えを検討するときに必ず押さえておきたいポイントを、わかりやすく解説します。


借り換えにかかる費用、知っていますか?

住宅ローンの借り換えとは、今の銀行のローンを一度完済して、別の銀行で新たにローンを組み直すことです。新しい金利が低ければ毎月の返済が減る可能性がありますが、借り換えには必ず諸費用がかかります。

主な費用は以下のとおりです。

① 新しい銀行への融資手数料・事務手数料

借り換え先の銀行に支払う手数料です。「融資額×2.2%」の定率型と「5〜10万円程度」の定額型があります。定率型だと、たとえば残高2,000万円なら約44万円になります。どちらの手数料タイプかによって、総コストが大きく変わります。

② 保証料

銀行によっては保証会社への保証料が必要です。ゼロの銀行もありますが、数十万円かかる場合もあります。「手数料が安い」と思っていたら保証料が高かった、というケースがありますので注意が必要です。

③ 抵当権の抹消・設定費用(登記費用)

今の銀行の抵当権を抹消して、新しい銀行の抵当権を設定するためにかかる費用です。司法書士への報酬と登録免許税が必要で、合わせて5〜15万円程度が一般的です。

④ 印紙税

新しいローン契約書(金銭消費貸借契約書)に貼る収入印紙代です。借入額によって異なりますが、数千円〜2万円程度かかります。

⑤ 繰り上げ返済手数料(今の銀行へ)

借り換えのために今の銀行のローンを一括返済するとき、繰り上げ返済手数料がかかる場合があります。ネット銀行は無料のところが多いですが、都市銀行では数万円かかることもあります。

⑥ 火災保険の見直し

借り換え先の銀行が要求する場合、火災保険を新たに付け直すことになります。今の保険の解約返戻金と、新規加入の費用を比べておきましょう。

これらをすべて合計すると、借り換え時の諸費用は50〜100万円程度になることが多いのです。この費用をきちんと回収できるくらい利息が減らないと、借り換えのメリットは出ません。


借り換えで本当に得するための「3つの目安」

では、どういうケースなら借り換えのメリットが出るのでしょうか。一般的に言われている目安を3つご紹介します。

① 金利差が0.3〜0.5%以上あること

今の金利と借り換え先の金利の差が小さすぎると、諸費用を回収する前にメリットがなくなります。最低でも0.3%、できれば0.5%以上の差がないと効果が出にくいと言われています。「0.1%下がった!」程度では、手数料のほうが高くついてしまうことがほとんどです。

② 残りの借入残高が1,000万円以上あること

残高が少ないほど、利息の差額も小さくなります。残高が500万円程度では、諸費用を回収するのに何十年もかかることがあります。一般的には残高1,000万円以上を目安に考えるとよいでしょう。

③ 返済期間が10年以上残っていること

返済期間の残りが少ない場合、利息の総額そのものが少ないため、諸費用を差し引くとほぼメリットが出ません。残り10年以上ある方が、借り換えの恩恵を受けやすいです。


シミュレーションで確認してみよう

具体的な数字で見てみましょう。

【メリットが出やすい例】借入残高2,000万円・残り返済期間20年

  • 現在の金利:1.5%(変動)
  • 借り換え後の金利:1.0%(変動)
  • 金利差:0.5%

20年間の利息の差額は概算で約100万円以上。諸費用が約50〜60万円かかるとすると、差し引きで40〜50万円程度のメリットが出る可能性があります。

【メリットが出にくい例】借入残高1,000万円・残り返済期間10年

  • 現在の金利:1.3%(変動)
  • 借り換え後の金利:1.0%(変動)
  • 金利差:0.3%

この場合の利息差額は概算で約15万円程度。諸費用が30〜40万円かかるとすると、コストが利息の減少分を上回ってしまい、むしろ損になる可能性があります。

このように、「金利が少し下がった」というだけでは、借り換えが得とは言えないケースも多いのです。


借り換えを検討するときの進め方

借り換えが得かどうかを判断するには、以下の手順で動くのがおすすめです。

  1. 今の借入条件を確認する(残高・金利・返済期間・繰り上げ返済手数料)
  2. 複数の銀行で仮審査を申し込む(1行だけではなく複数比較が必須)
  3. 諸費用の見積もりを出してもらう(手数料・保証料・登記費用をすべて含む)
  4. トータルコストを計算する(利息軽減額 − 諸費用 = 実際のメリット)
  5. 判断に迷ったらFPに相談する

特に④のトータルコストの計算は、自分だけでやろうとすると見落としが出やすいです。住宅ローンのプロや、中立な立場のFP(ファイナンシャルプランナー)に相談するのが安心です。

また、「借り換えよりも繰り上げ返済のほうが得」というケースもあります。住宅費全体の見直しも合わせて行うと、より確実な判断ができます。


お金のプロに無料で相談してみよう

「自分でシミュレーションするのは難しい」「本当に借り換えるべきか判断できない」という方は、FP(ファイナンシャルプランナー)への相談がおすすめです。特定の金融機関に属さない中立な立場のFPなら、あなたの状況だけを考えたアドバイスをしてもらえます。

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まとめ

住宅ローンの借り換えについて、改めて整理します。

  • 借り換えには50〜100万円程度の諸費用がかかる
  • 「金利差0.3〜0.5%以上・残高1,000万円以上・残期間10年以上」が目安
  • 利息の削減額 − 諸費用 = 実際のメリット。トータルで計算することが大切
  • 金利差が小さかったり残高・期間が少ないと、手数料のほうが高くついて損になることもある

「金利が上がっているから急いで借り換えなきゃ」という気持ちはよくわかります。でも、焦って動くと費用倒れになってしまうことも。まずは現状をしっかり把握して、トータルコストで冷静に判断してみてくださいね。

「うちはどうなんだろう?」と少しでも気になったら、ぜひFPへの相談も選択肢に入れてみてください。相談自体は無料でできますので、気軽に話を聞いてもらうだけでも、頭の中がすっきりしますよ。

わからないことは一人で抱え込まず、プロの力を借りながら、家族にとってベストな選択をしていきましょう。応援しています!

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